学会、大学などでお世話になっている和気裕之先生からいただいたメッセージです。
是非、皆様にもお読みいただきたいと思い掲載いたします。 島田淳
「新型コロナウイルス感染症」における歯科医師からのメッセージ」
【はじめに】
現在、皆様は新型コロナウイルス感染症の拡大で、大変な日々をお過ごしのことと思います。
亡くなられた方々とご家族の皆様に、心よりお悔やみ申し上げます。
そして、最前線で治療に当たっている医療従事者の方々に、最大の敬意とエールをお送りします。
【歯科の病気の面から】
さて、虫歯と歯周病は、ご自分の口腔細菌による感染症です。
そして、自身の免疫力が低下すると、細菌の活動性が高まり、「痛みや腫れ」が出現します。
また、歯科心身症である、「舌痛症、顎関節症、特発性歯痛、味覚異常、咬合違和感症候群など」は、不安や抑うつと関係が大きいとされています。
現在の状況は、心身のストレスによる免疫力の低下と、不安と抑うつから、これらの疾患が増える(症状が悪化する)可能性があります。
そして、他にも病気を持っている方や、元々、「心配性で気にしやすい方」は、コロナウイルスに感染する恐怖や、経済的な不安などから、よりそのリスクが高まっているいと言えます。
 是非、皆様におかれましては、一人一人、心身のストレスを軽減させる対策を考えて、実行して頂きたいと思います。
【対策のご提案】
対策1.
毎日、テレビやネットからコロナの情報が入って来ます。もちろん、これらは重要ですが、不安や憂うつな気持ちになります。
頭の中が、コロナ情報だらけになるのを防ぐため、一日の中で情報を入れない時間をたくさん作りましょう。
そして、コロナ情報以外の事に意識や注意を向けましょう。
それが楽しい事なら、より免疫力が高まることに繋がります。
対策2.
強い不安は、心と体にとってマイナスの働きをします。
そして、不安と緊張は一緒にやって来ます。体の緊張を緩める事は、心の緊張を緩める事に繋がります。
是非、軽い体のストレッチや人の少なく所でのウォーキングを始め下さい
血液の循環、筋肉と関節の柔軟性、心肺機能の維持などに効果的です。
対策3.
もちろん、ご自分で行う口腔ケア(歯ブラシ・フロス・歯間ブラシによる歯と歯茎の手入れや洗口剤の使用)により、口腔細菌を減らすことが大切です。
また、舌もキズをつけないように弱い力で磨いて下さい。
【おわりに】
今、私達に出来る大切な事は、「密集*密接*密閉を避ける事」です。
そして、「目と鼻と口」から、ウイルスが侵入するのを減らし、人に感染させないために、マスクとメガネの着用と、石鹸やアルコールでの手指洗いの励行です。
皆様と、この難局を一緒に乗り越えましょう。
和気裕之(東京医科歯科大学臨床教授/
千葉大学認知行動生理学非常勤講師,2020.4.12)