~歯と歯肉について知ろう!~

歯を大切に感じるために、是非、歯と歯肉の事を知ってほしいと思います。

*歯の役割*

歯は私たちの健康と深くかかわっています。”食べる”こと意外にも大切な役割を持っています。

会話がスムーズにできるよう発音を助けたり、歯触りや歯ごたえを感じて噛むことで脳に刺激を与え、美しい表情をつくり、身体の姿勢のバランスを保つなど、様々なところに歯の働きが関係していて、健康な生活をする上で欠かす事が出来ません。

*奥歯は大事*

歯は大切にケアすることで一生使い続けることができますが、一般的には人間の寿命よりも早く抜けてしまう場合が多いです。

奥歯は大切な役割があるのにも関わらず、その寿命が最も短い歯と言われています。奥歯は歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯周病になりやすいため、どうしても寿命が短くなってしまうのです。

厚生労働省の調査によると、歯の平均寿命は約50年から65年です。中でも奥歯は最も短く、前歯よりも10年以上も早いと言われています。

*奥歯の役割*

奥歯の役割を考えてみましょう。

1.ものを噛む

奥歯はものを噛むのに重要な歯です。奥歯を1本失うと、ものを噛む力は30~40%低下してしまい、そのままでは、消化・吸収も悪くなってしまいます。

2.発音

歯を失うと、そこから息が漏れてしまうので、発音が不明瞭になります。奥歯をうしなうと「う行」の発音が悪くなると言われています。

3.瞬発力

重たい物を持つ時や、スポーツをする時に、奥歯でしっかりと”くいしばる”ことで瞬発力が生まれます。しかし、奥歯がしっかりしていないと、くいしばれないで十分な力が発揮できないと言われています。

4.歯並びや顔の輪郭形成

失った奥歯をそのままにしておくと、咬み合わせが変わり、やがて歯並びや顔の輪郭にまで影響が出てきます。

5.記憶力

奥歯がないままにしておくと記憶力に影響が出る可能性があり、認知症になりやすいとの研究があります。

寿命がもっとも短いと言われている奥歯を正しい磨き方を身につけしっかりケアしましょう!

*プラークの付きやすい所・残りやすい所*

プラークが残りやすい所、つきやすい所をチェックしブラッシングの際に意識して磨きましょう!

1.歯と歯の間

2.歯と歯茎の境目

3.奥歯のかみ合わせる部分

4.歯並びがデコボコしているところ

5.生えている途中の歯

特に1,2,3は汚れも溜まりやすく、ブラシも届きずらいので”3大不潔域”と呼ばれています。

*虫歯ってどんな病気?*

お口の中には様々な細菌が住んでいます。たくさんいる細菌の中でも、虫歯の原因菌と言われているのが”ミュータンス菌”です。このミュータンス菌によって歯が溶かされていく病気が虫歯です。

食べ物に含まれている糖分によってミュータンス菌は活発に働き、プラーク(歯垢)というネバネバした自分達の棲みかを形成します。このプラークには数え切れないほどの細菌が棲みついています。食後の歯ミガキをしなかったり、磨き残しがあったり、何らかの理由でプラークがそのまま放置されていると、ますます増殖し歯を溶かす原因となる”酸”を発生します。歯はこの”酸”がとっても苦手です。この酸によって歯の表面にあるエナメル質の内部から、歯の成分であるカルシウムやリンが溶け出します。これが虫歯の原因です!

食べ物に含まれている糖質は、ミュートンス菌が酸をつくる材料に使われます。間食の多い人や甘い物をよく食べる習慣のある人は、歯の表面が酸にさらされる時間が長いため虫歯になりやすくなります。また、歯が作られる時に環境に個人差はありますが、もともとの歯の質によって虫歯になりやすい人もいます。

これら「細菌」「糖質」「歯の質」の3つの要素と時間の経過が加わることによって虫歯が発生します。

*歯周病の特徴は?*

プラークは虫歯だけでなく歯周病の原因にもなっています。

現在のお口の状況についてお聞きします。

1.朝起きたとき、口の中がネバネバする。

2.ブラッシング時に出血する。

3.口臭が気になる。

4.歯肉がむずがゆい、痛い。

5.歯肉が赤く腫れている。(健康な歯肉はピンク色)

6.固い物が噛みにくい。

7.歯が長くなった気がする。

8.前歯が出っ歯になったり、歯と歯の間に隙間ができてきた。

どうでしょう?

このような症状が一つでもある人は歯周病かもしれません。

すぐに歯科医院で検査を受けましょう!

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