口腔顔面痛という概念

口腔内科とは聞きれない言葉かと思います。近年口腔顔面痛という概念が新しくできました。

以前は、顎の付近の痛みといえば、何でも顎関節症として捉えられてきましたが、同じような症状が出る別な疾患はたくさんあります。

たとえば近年歯科界で話題となっているのが、非歯原性疼痛。すなわち歯に痛みを感じているが、別のところに原因がある疾患です。

歯の神経をとったり、歯を抜いたりしても痛みが治まりません。その多くが筋肉痛(筋筋膜痛)です。痛みの原因が多岐にわたることに加え、原因不明なケースも多く、ストレスやうつ病など精神疾患の一症状として口腔内の異常が現れる場合もあります。

また、痛みの発生源と実際に痛む部位が一致しないことから、慢性痛に苦しむ患者が何年もの間、あちこちの医療機関を渡り歩くケースも珍しくありません。

さらに、顔面痛を引き起こす病気はたくさん存在するため歯科、耳鼻咽喉科、脳神経外科、整形外科、あるいは精神科や心療内科など、複数の診療科を同時に受診するケースが多く見られるのが特徴です。

開業医では、治療に関しては限界がありますが、大学病院と連携し治療にあたっています。心当たりの方は一度ご相談ください。

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