当院における顎関節症の治療について

一般的な「顎関節症」への対応
顎関節症は、日頃の生活習慣や無意識の癖(悪習癖)が積み重なることで、顎の関節や筋肉に過度な負担がかかって起こる病気です。関節や筋肉が緊張して硬くなると、関節内の潤滑油(滑液)や筋肉の血液の巡りが悪くなり、痛み、口の開きづらさ、顎が鳴るといった機能障害が生じます。
そのため治療では、原因となる生活習慣や癖を改善し、マウスピース様口腔内装置を用いて顎への負担を軽減した上で、硬くなった筋肉や循環障害を改善する「運動療法」を行います。これは腰痛のリスク管理と同じような考え方であり、現在の標準治療とされています。
ほとんどの患者さんは、このような適切な治療によって症状が改善に向かいます。

(日本顎関節学HP参考https://kokuhoken.net/jstmj/medical/manual.html)

一般的な顎関節症の診療では、問診票の記入、レントゲンを含む診察・検査によって原因(リスク因子)を特定し、生活習慣などリスク因子の改善指導、運動療法の指導、顎の関節や筋肉のストレッチ(医療保険では1初診に1回のみ)、一般的なマウスピース様口腔内装置の作製、薬物療法(消炎鎮痛剤や一部の漢方薬)などを行います。これらは毎回の診療時間が30分程度で、公的医療保険の範囲での対応となります。
難治性の「慢性顎関節症」への対応
しかし、近年の研究では約3割の患者さんが慢性化しやすく、一般的な治療では改善しにくい「難治性の慢性顎関節症」になることが分かっています。
当院には、日本顎関節学会が認定した「歯科顎関節症専門医・指導医(島田淳)」が在籍していることから、一般的な歯科医院や大学病院を受診しても症状が改善しなかった患者さんが多く来院されます。
このような難治性の症例に対しては、詳細な医療面接(カウンセリング)によって症状の原因となっている問題をみつけ対応法をお教えします。そして、専門的な物理療法(レーザー、低周波、電気、超音波治療など)、医療者が直接行う関節・筋肉のストレッチ、症状に合わせた各種運動療法の指導、就寝時の負担をより軽減する特殊な口腔内装置(リポジショニングアプライアンス)の作製、噛み合わせの問題への対応、必要に応じた漢方薬の処方などを組み合わせてアプローチします。これらの治療は、お一人おひとりに十分な時間をかける必要があること、また国が定める保険診療の枠組みを超えた専門的なアプローチが多く含まれることから、自由診療(保険外診療)として対応させていただいております。
当院の2つの診療コース
このように、顎関節症には「一般的な症例」と「アプローチが難しい症例」が存在します。そこで当院では以下の2つの対応法を設けております。
    1. 保険診療(一般歯科医師が担当)
      学会が推奨する簡易質問票や診察・検査に基づき、保険適応の範囲内で標準的な治療を行います。(30分程度)
    2. 専門医・指導医による専門的な診療(自由診療)
      専門医・指導医がより詳細な質問票と医療面接、診察・検査(60〜90分)を行い、状態に合わせたきめ細かなオーダーメイドな治療を行います。
        • 初診料:33,000円
        • 再診・治療費(毎回):8,800円〜11,000円
        • 特殊な口腔内装置:33,000円
          ※その他に費用が必要となる場合は、事前にご相談いたします。

 一般的治療から専門的治療へ移行する場合は、より詳細な医療面接・診察・検査などを行う必要があることから、初診として費用が掛かります。
 なお、難治性の慢性顎関節症の中には、外科的な処置や、痛みに対するより専門的な薬物療法が必要なケース、あるいは他の疾患が隠れているケースもあります。そのような場合は、大学病院等の各領域の専門医を紹介させていただき、緊密に連携し、適切な対応をいたします。

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